2015年06月21日
iPhone安くなる?SIMフリーは得か損か
格安スマホの相次ぐ発売や、「MVNO」と呼ばれる利用者に安くサービスを提供する業者が増え、スマホ利用者の選択肢は広がってきた。iPhone(アイフォーン)をもう少し安く使いたいという人のために、ケータイジャーナリストの石野純也さんがMVNOの活用法や「SIMフリー」端末の使い方を解説する。
【機能・性能を分析】格安スマホはどこが違う?
「格安スマホ」として販売されるスマホのほとんどは、グーグルが開発した基本ソフト(OS)のAndroid(アンドロイド)を搭載している。中程度の性能のスマホなら3万円ほど、高機能なものだと5万円前後になる。大手通信事業者から回線を借りて事業を行うMVNOも、こうした端末を取り扱っており、回線契約と一緒に端末を購入することができる。
とはいえ、端末はiPhoneをどうしても使いたいという人もいるだろう。最近では性能差もなくなりつつあるが、AndroidとiPhoneでは、搭載しているOSが異なるため、使い勝手も変わってしまう。Androidにするとアプリも買い直さなければならず、経済的な負担もかかる。
◇アップルの直接販売でSIMフリーのiPhoneを手に入れる
実はそんな人のために、アップル自身がiPhoneを直接販売している。どの通信事業者のSIMカードを差しても動く、「SIMフリー」でだ。アップルストアからオンラインで購入できる。最新のiPhone6だと価格は9万3744円(16GB)から。AndroidのSIMフリー端末より高いが、分割払いもできる。
大手通信事業者だと、「実質0円」で売られていることもあり、9万円以上という価格は高いと感じるかもしれない。ただ、端末の価格そのものは、大手通信事業者で買ってもほぼ同じだ。
たとえば、ドコモのiPhone6(16GB)は本体価格8万4240円。アップルよりやや安いが、それでも1万円の差はない。新規契約では「実質負担金」として9720円という金額が提示されている。だが、これは毎月の通信料金に対する割引を差し引いた仮の価格だ。大手通信事業者の通信料がMVNOより高いことを考えると、割引を受けても得になるとは限らない。トータルコストで比較してみることが重要になる。
◇MVNOと契約すれば2年間で約4万3000円おトク
仮に2年間、ドコモでiPhone6(16GB)を使い続けたとしよう。毎月かかるお金は、iPhone6の分割金3510円に加え、通信料金がかかる。データを毎月2GBまで使える最安のプランを契約すると、通信・通話料は計7020円。端末代との合計で1万530円になる。iPhone6を新規で契約すると、通信料に対して毎月3105円の割引を受けられるため、トータルでは7425円になり、24カ月で17万8200円だ。
これに対し、同じく16GBのiPhone6をSIMフリーで買うと9万3744円。MVNOはIIJmioの「みおふぉん」というサービスを選び、毎月3GBまでデータ通信を使える「ミニマムスタートプラン」に加入したとする。ミニマムスタートプランの料金は毎月1728円のため、24カ月で4万1472円。iPhone6の本体代を合算すると、金額は13万5216円だ。ドコモよりおよそ4万3000円割安になることが分かる。
もっとも、IIJmioの場合、通話料金は従量制で30秒あたり20円が追加で必要になる。電話を多く使うなら、定額プランが必須のドコモの方がお得になるケースもある。
◇電話は無料通話アプリを活用する
大手3社が同じ端末を販売していることもあり、iPhoneに対しては通信事業者が戦略的に割引を厚くしている。MVNOで使った時との差が小さくなるのは、そのためだ。安く済まそうと思ったら、無料通話アプリや、通話料を下げる電話アプリを使うなどして、節約する手間も必要になる。
また、通信の仕様の問題があり、auの回線を使ったMVNOではiPhoneが利用できない点にも注意が必要だ。
ただし、これはあくまでもiPhone6に買い直したときの話。すでにiPhoneを使っている人は、端末はそのままで回線だけを変える手もある。とはいえ、現状では通信事業者が販売するiPhoneには「SIMロック」と呼ばれるロックがかかっていて、販売元のSIMカードしか読み込まない。本来ならドコモで買ったiPhoneはドコモで、auで買ったiPhoneはauでしか使えないのだ。
ところが、MVNOは先に述べたとおり、大手通信事業者から回線を借りており、SIMカードもまったく同じものをレンタルしている。そのため、端末からは回線を貸す通信事業者と、そのMVNOの区別がつかない。つまり、ドコモのMVNOならドコモと認識する。このため、SIMロックがかかったままのiPhoneでも、MVNOさえ注意して選べば利用できるということだ。
◇ムダな出費はできるだけ避けよう
iPhoneを例に説明したが、仕組みはAndroidも同じ。割引が終了したあと、同じ端末を使い続けるなら、MVNOに移って毎月の利用料を抑えるのも選択肢の一つ。この仕組みを覚えておくと、無駄な出費は避けられるはずだ。
【機能・性能を分析】格安スマホはどこが違う?
「格安スマホ」として販売されるスマホのほとんどは、グーグルが開発した基本ソフト(OS)のAndroid(アンドロイド)を搭載している。中程度の性能のスマホなら3万円ほど、高機能なものだと5万円前後になる。大手通信事業者から回線を借りて事業を行うMVNOも、こうした端末を取り扱っており、回線契約と一緒に端末を購入することができる。
とはいえ、端末はiPhoneをどうしても使いたいという人もいるだろう。最近では性能差もなくなりつつあるが、AndroidとiPhoneでは、搭載しているOSが異なるため、使い勝手も変わってしまう。Androidにするとアプリも買い直さなければならず、経済的な負担もかかる。
◇アップルの直接販売でSIMフリーのiPhoneを手に入れる
実はそんな人のために、アップル自身がiPhoneを直接販売している。どの通信事業者のSIMカードを差しても動く、「SIMフリー」でだ。アップルストアからオンラインで購入できる。最新のiPhone6だと価格は9万3744円(16GB)から。AndroidのSIMフリー端末より高いが、分割払いもできる。
大手通信事業者だと、「実質0円」で売られていることもあり、9万円以上という価格は高いと感じるかもしれない。ただ、端末の価格そのものは、大手通信事業者で買ってもほぼ同じだ。
たとえば、ドコモのiPhone6(16GB)は本体価格8万4240円。アップルよりやや安いが、それでも1万円の差はない。新規契約では「実質負担金」として9720円という金額が提示されている。だが、これは毎月の通信料金に対する割引を差し引いた仮の価格だ。大手通信事業者の通信料がMVNOより高いことを考えると、割引を受けても得になるとは限らない。トータルコストで比較してみることが重要になる。
◇MVNOと契約すれば2年間で約4万3000円おトク
仮に2年間、ドコモでiPhone6(16GB)を使い続けたとしよう。毎月かかるお金は、iPhone6の分割金3510円に加え、通信料金がかかる。データを毎月2GBまで使える最安のプランを契約すると、通信・通話料は計7020円。端末代との合計で1万530円になる。iPhone6を新規で契約すると、通信料に対して毎月3105円の割引を受けられるため、トータルでは7425円になり、24カ月で17万8200円だ。
これに対し、同じく16GBのiPhone6をSIMフリーで買うと9万3744円。MVNOはIIJmioの「みおふぉん」というサービスを選び、毎月3GBまでデータ通信を使える「ミニマムスタートプラン」に加入したとする。ミニマムスタートプランの料金は毎月1728円のため、24カ月で4万1472円。iPhone6の本体代を合算すると、金額は13万5216円だ。ドコモよりおよそ4万3000円割安になることが分かる。
もっとも、IIJmioの場合、通話料金は従量制で30秒あたり20円が追加で必要になる。電話を多く使うなら、定額プランが必須のドコモの方がお得になるケースもある。
◇電話は無料通話アプリを活用する
大手3社が同じ端末を販売していることもあり、iPhoneに対しては通信事業者が戦略的に割引を厚くしている。MVNOで使った時との差が小さくなるのは、そのためだ。安く済まそうと思ったら、無料通話アプリや、通話料を下げる電話アプリを使うなどして、節約する手間も必要になる。
また、通信の仕様の問題があり、auの回線を使ったMVNOではiPhoneが利用できない点にも注意が必要だ。
ただし、これはあくまでもiPhone6に買い直したときの話。すでにiPhoneを使っている人は、端末はそのままで回線だけを変える手もある。とはいえ、現状では通信事業者が販売するiPhoneには「SIMロック」と呼ばれるロックがかかっていて、販売元のSIMカードしか読み込まない。本来ならドコモで買ったiPhoneはドコモで、auで買ったiPhoneはauでしか使えないのだ。
ところが、MVNOは先に述べたとおり、大手通信事業者から回線を借りており、SIMカードもまったく同じものをレンタルしている。そのため、端末からは回線を貸す通信事業者と、そのMVNOの区別がつかない。つまり、ドコモのMVNOならドコモと認識する。このため、SIMロックがかかったままのiPhoneでも、MVNOさえ注意して選べば利用できるということだ。
◇ムダな出費はできるだけ避けよう
iPhoneを例に説明したが、仕組みはAndroidも同じ。割引が終了したあと、同じ端末を使い続けるなら、MVNOに移って毎月の利用料を抑えるのも選択肢の一つ。この仕組みを覚えておくと、無駄な出費は避けられるはずだ。
Posted by ふぇいたん at 23:39│Comments(0)
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